段ボールってどんなもの?

段ボールとは、表と裏の平らな紙の間に、波型の紙を挟んで、接着剤で貼り合わせて作られた板紙の事を差します。
平らな紙が片側だけのものは、片段(片面段ボール)と呼びます。
段ボールは主に梱包材として、傷・汚れ・潰れ等から商品を守っています。
『使い捨てで、環境に悪いのでは?』と思われるかもしれませんが、段ボールの回収率はなんと95%以上です。
そのようにして回収した段ボール(古紙)を原料に、また段ボール(原紙)として再生されます。この際の古紙利用率はなんと90%以上です。まさに『リサイクルの優等生』なんです。
更に、簡単な構造では有りますが、力学的に優れており、緩衝性・耐圧強度などに多くの特徴を持っています。

段ボールの構造

段ボールを構成する表と裏の平らな紙を『ライナー』と呼び、間の波型の紙を『中芯』と呼びます。
それぞれの紙の強度や構成によって区別されており、 『フルート』『ライナー』『中芯』の3要素で構成されています。

フルートとは

Aフルート

一般的な外装箱によく使われている段ボールです。
厚さは約5mm、30cm内に段の数が34±2個あります。

Bフルート

主に内装箱や、小さいもの・軽いものを梱包する箱に使われている段ボールです。
厚さは約3mm、30cm内に段の数が50±2個あります。

Cフルート

現在、欧米を中心にAフルートとほぼ同じ用途で使用されている段ボールです。 Aフルートより薄く波が細かいので省スペース・省資源で印刷品質も向上します。
強度もそれほど差がない為、使用が広がっています。 厚さは約4mm、30cm内に段の数が40±2個あります。

Wフルート

強度を優先する場合や重いものを梱包する際に使われている段ボールです。
上記のAフルートとBフルートを貼り合わせたもので、分厚く丈夫で重いです。 厚さはAフルートとBフルートを合わせた8mmです。

Eフルート

ギフト箱などの個装箱によく使われているのがこの段ボールです。
フルートが細かいので、平滑性に優れ美粧印刷が可能です。 厚さは約1.5mm、30cm内に段の数がおよそ95±5個あります。

ライナーとは

ライナーとは、段ボールの表紙と裏紙の事で(中芯に使用される場合もあり)、 アルファベット表記のCやKは古紙含有率で種類分けしているものです。
Kの方が古紙含有率が少なく、強度が強くなります。 数値表記の5,6,7は紙の重さです。
厳密にはg/㎡で表記すべきところですが、昔からの慣習で『匁』単位になっています。 数値は大きい方が、強度が強くなります。

中芯とは

中芯も重さによって区別されており、重い物がより強度が強くなります。 また特殊加工(薬剤で硬く強化)した中芯も有り、同じ180gで有れば特しんの方が強度が強くなります。
一般的には120gを使用し、普通芯と呼び『S』と表記するだけの場合が有ります。
中芯の選択は、全体的なバランスが重要であり、ライナーが弱く中芯が強いと平滑が損なわれたり、ライナーの割れが発生したりするので、注意が必要です。

ライナー・中芯が段ボールシートになるには

全国段ボール工業組合連合参照

コルゲーターという設備を使用して、『ライナー』と『中芯』を貼り合わせ段ボールシートにします。
この作業を『貼合』と呼び、この際に使用する接着剤は『コンスターチ』を使用します。

段ボールケースの名称

段ボールケースのサイズ

段ボールのサイズには「内寸法」、「外寸法」そして「外形寸法」があります。
それぞれのサイズは、「幅(長)(mm)」×「幅(短)(mm)」×「高さ(mm)」で表します。

内寸法

段ボール箱の内側のサイズで、製品を入れることのできるサイズを表します。内寸法で選ぶと、製品が収まりきらないといった失敗を防ぐことができます。
内寸を商品サイズピッタリにすると、出し入れ出来なくなる可能性がありますので、若干の余裕を持たせる事をお勧めします。

外形寸法

組み立てて中身も入れてフタをした状態の外側のサイズ。外寸法より厚み分、大きくなります。宅配料金を知るための目安になります。

外寸法

段ボール箱を展開した時の罫線から罫線のサイズ、設計サイズのことです。